顎関節症は自然に治るもの？
「顎関節症かもしれない。放っておいても大丈夫？」と気になっていませんか？
顎関節症は、一度発症すると治癒までに時間がかかる場合があります。放置しても問題ないかどうかについては、症状の大きさや原因によって異なりますので注意が必要です。
こちらのページでは、顎関節症が自然に治るケースや原因、マッサージが役に立つかどうかについてまとめました。現在顎関節に痛みや違和感がある方はぜひご参考ください。
軽度の顎関節症であれば自然に治ることもある
顎関節症は、顎関節やその周辺の組織に炎症がおこり、機能低下につながる病気です。軽度の顎関節症のなかには、安静にすることで自然と治るケースもありますが、下顎を動かすと顎関節やその周辺の組織に刺激が加わるため、治療が必要になるケースが大半を占めています。
症状が落ち着いて治ったと感じても、原因が改善されていなければ再発、場合によっては悪化するケースもありますので、歯科医院での診察を推奨します。顎関節症のリスクを抑えるには、全体でバランスよく噛める環境作りが大切です。
顎関節症の主な原因は？
顎関節症の原因のなかには、患者様が無意識に行っているものも存在します。思い当たる項目がない場合でも、念のためご家族やパートナーの方に確認してみるといいでしょう。
食いしばりや歯ぎしり
食いしばりや歯ぎしりは、顎関節に大きな負担がかかります。とくに噛んだ状態でスライドさせるタイプの歯ぎしりは、下顎が無理に動くため顎関節症のリスクが高めです。起床時に顎のだるさや痛みを感じたら歯ぎしりをしている可能性があります。
歯並びの崩れ
歯並びが崩れていて全体でバランスよく噛めない状態は、一部の歯や顎関節に大きな負担がかかります。とくに受け口や歯列全体がズレている状態で噛んでいるケースは、顎関節症を発症する危険性が高いため、注意しなくてはいけません。
矯正治療で歯並びを治し、正しい噛み合わせを手に入れることで解消されるでしょう。
頬杖やうつ伏せ寝
無意識にしていることが多い頬杖やうつ伏せ寝も、下顎が無理に動くため負荷がかかり、顎関節症になることが多いといわれています。ご家族やパートナーと一緒に住んでいる方は、頬杖をしているときに声をかけてもらうことも一つの方法です。寝る姿勢は「仰向け」がベストです。
姿勢の悪さ
猫背になると下顎が正常な位置より前にズレるため、顎の関節に負担が生じます。頬杖やうつ伏せ寝と同じように無意識に猫背になってしまうことが多いため、きれいな姿勢を意識して過ごすようにしましょう。
硬すぎるものを食べる
硬すぎるものを食べると、口周りの筋肉や組織に大きな圧力がかかります。たまに食べる分には問題ありませんが、頻繁に食べたり長時間噛み続けたりするのはやめましょう。
スポーツ時の怪我や転倒
スポーツや転倒が原因で下顎や顎関節あたりに強いダメージがあると、顎関節症を引き起こす場合があります。強打した部分の痛みが目立って、顎関節の痛みやお口の開けにくさに後から気づいたり、現れたりするケースも珍しくありません。自己の判断で終わらせないようにすることが大切です。
顎関節症に「マッサージ」は効果的？
インターネット上には、顎関節症の治療法としてマッサージが紹介されている記事が多くみられますが、いくつかタイプがあり、なかにはマッサージが悪化の原因になるものもあります。正しい診断には、プロによる触診やレントゲン検査などが欠かせません。インターネットの情報だけに頼らず、正確で確実な判断を仰ぐことをおすすめします。
顎関節症かな？と思ったら早めにご連絡を
「下顎を動かすタイミング」は、食事や会話など高い頻度で発生するため、顎関節症の治療に長い時間を要するケースが多いです。お口が開けにくくなることでお手入れが難しくなり、虫歯や歯周病のリスクも上がります。全身の健康を守るためにも、痛みや違和感があれば早めに歯医者を受診しましょう。
